米ペンシルベニア州スクラントンにある米陸軍の弾薬製造工場には、稼働を待つ真新しい工作機械がずらりと並んでいた。
弾薬増産に向け、米政府が4億ドル(約616億円)を超える予算を投じて購入した。

スクラントンの工場は米政府が所有する155ミリ砲弾の生産拠点の一つだ。
ロシアの侵略を受けウクライナが米欧製兵器を使い始めて以降、需要が急増。
侵略前、もう1か所の工場と合わせた製造ペースは月1万4000発だったが、今年は2倍の月2万8000発を予定する。

需要増を受け、工場は約60年ぶりという大規模改修を進めている。
夏以降、一つしかない製造ラインを順次増やしていく計画だ。
作業員を新たに雇い、300人超が3交代制で昼夜問わずに増産に対応している。

 「今ある機械はどれも古いが、新しい装置が稼働すれば生産性が上がり、コストも下がるだろう」

 工場責任者のリチャード・ハンソン氏は増産に自信を見せた。
米国がウクライナ支援を再開すれば、さらに需要増が見込まれる。
米政府は2025年末までに現在の3倍超の月10万発の生産目標を掲げている。

ウクライナ支援で弾薬の需要急増、米陸軍の工場は60年ぶり大規模改修…昼夜問わずに増産対応
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240424-OYT1T50227/