SF分野の権威ある「ヒューゴー賞」の審査委員会が中国で問題になりかねない作家を最終選考から除外していたことが判明
https://gigazine.net/news/20240220-hugo-awards-censorship-exclusion-china/

最終選考作から漏れた作品にはR・F・クァン氏の「Babel, or the Necessity of Violence(バベル、あるいは暴力の必要性)」や、Netflixオリジナルドラマ「サンドマン」の原作者であるニール・ゲイマン氏、シーラン・ジェイ・ジャオ氏の「鋼鉄紅女」などが含まれます。これらの作品は中国と関連していたり、作家自身が過去に中国を批判していたりしたため、「ヒューゴー賞の審査プロセスにおいて中国当局に配慮がなされたのではないか」という疑惑が生じていました。


そして2月14日、ジャーナリストでもあるSF作家のクリス・バークリー氏とジェイソン・サンフォード氏の報告書で、2023年のヒューゴー賞審査委員会が「中国当局に不快感を与える可能性がある」として、一部の作品を検閲したことを示すメールがリークされました。

2023年のヒューゴー賞審査委員長だったデイヴ・マッカーティ氏は6月5日付のメールで、「今回は中国で開催されるため、私たちを取り巻く『法律』が異なります」「作品の中で政治的な性質に敏感なものを示す必要があります。すべてを読む必要はありませんが、もし作品が中国・台湾・チベット・その他中国国内で問題になりそうなトピックに焦点を当てているのであればそれを示し、投票用紙に載せても安全か、あるいは法律による行政的な判断が必要かを判断できるようにしなくてはなりません」と述べ、中国当局に目を付けられそうな作品を除外することを示唆していました。