巡行ミサイルの原型は、第2次大戦中の1944年6月に実戦投入されたドイツのV1ミサイル。
V1ミサイルは、慣性誘導なので、誘導方式ではトマホークのほうが段違いに優れているとされているが、
速度では、80年前のミサイルという要素を考えると、あまり差はない。

1 V1ミサイル 時速600Km
2 トマホークミサイル マッハ0.85( 時速1040Km )
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だが、当時、迎撃したのは、プロペラ戦闘機で、最大時速600Km程度。
最大時速600Kmの戦闘機で、時速600Kmのミサイルを迎撃できるのか?と思うかもしれないが、高度をとって、降下しながら
銃撃すれば、十分撃墜できたといわれている。
さらに、銃撃しなくても、飛行機の翼でミサイルをたたくと、バランスを失って墜落したという話もどこかで読んだ記憶がある。
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巡行ミサイルを遠距離から発射すれば、当然の話だが、その分、迎撃する側は、探知、迎撃の距離、時間に余裕がでる。
さらに、マッハ0.85でゆっくり飛んでくるわけで、探知してから戦闘機が発進しても、
間に合う場合が多いだろうし、第2次大戦のV1の例から考えれば、そもそも、戦闘機が迎撃する必要もないだろう。
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たとえば、公開情報によれば、航空自衛隊で連絡機、練習機として約200機が使用されている、T4練習機に、
7.62mmミニガンを搭載し、照準器を装備すれば、迎撃可能じゃないか?
これでも、第2次大戦で、英国空軍がV1を迎撃していた時の状況よりは、相対的に多少良い条件だと思う。
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(つづく)