酷暑の国道4号、点在する「茶色い液体」入りのペットボトル 125本拾って嗅いでみた

 福島県境の宮城県白石市越河(こすごう)地区の国道4号にペットボトルが次々捨てられ、
住民を悩ませている。全国で問題化しているトラックドライバーが用を足した尿入りペットボトルとみられるが、
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」で、お茶の可能性もあるのではないか。よし、拾ってみよう。(白石支局・岩崎泰之)

 8月18日、県境まで上り線だけ片側2車線となる約3キロの区間を調べた。周囲は田園地帯だが、
幹線道路で交通量は多い。見渡すと道路の端や歩道にペットボトルが点在する。一つずつ拾って
バイクの荷台の箱に入れて先へ進む。

 1キロも行かないうちに箱が満杯になり、公衆トイレのある隣の斎川地区の駐車場に運んだ。
500ミリリットル容器が多いが、2リットル容器もある。中身は茶色で薄かったり濃かったりし、
量はどれも中途半端。キャップがあるのに、どこかでかいだことのある臭いがする。

 今回の取材は、宮城県南で越河地区のポイ捨ての多さが際立っていたことがきっかけだ。地元の人は「おしっこ」と言うが、
「半分くらいはお茶だろう」と半信半疑だった。

 3時間で集まったペットボトルは中身入りが74本、つぶれたりキャップがなかったりした空容器が51本。
このうち中身入りの68本、空容器の44本が上り線に集中し、飲み口が広めのコーヒー缶も中身入りで4本あった。

 炎天下に放置された熱々のペットボトル。キャップを取り、恐る恐る鼻を近づけると、用意したアンモニア
測定試薬を使わずとも「それ」と分かった。20本ほど確認したところで心が折れ、「お茶でないか」と高をくくっていた鼻もへし折られた。

■ポイ捨て 2、3年で急増

 「家の前に捨てられたのは拾わざるを得ない」。近くに住む市議松野久郎さん(70)が現状を憂える。ペットボトルの
ポイ捨ては5年前ごろは少なく、ここ2、3年で急増した。夜間に走行中の車から投棄されることが多いという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b280fe3859cf950d7d691be46df0dfa2cfebe744