BRICS会議出席せず プーチン氏、拘束懸念か―南ア

 【ヨハネスブルクAFP時事】南アフリカ大統領府は19日、同国で8月に開催される新興5カ国(BRICS)首脳会議にロシアのプーチン大統領が出席しないことを明らかにした。「相互の合意に基づく」と説明し、ロシアからはラブロフ外相が代理で参加する。

 プーチン氏には、ロシアが侵攻したウクライナからの不法な子供連れ去りに関与したとして、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ている。南ア最大野党の民主同盟は政府に対し、プーチン氏が入国した場合、身柄を拘束しICCに引き渡すよう主張していた。

 18日に公開された裁判資料によると、南アのラマポーザ大統領は6月に作成した宣誓供述書で「現職大統領の逮捕が宣戦布告に当たると、ロシアは明確にしている」と指摘し、南アでの身柄拘束を免除するよう要求。「ロシアとの戦争というリスクを冒すことは(大統領に国土防衛を義務付けた)憲法に抵触する」と訴え、野党の主張を「無責任だ」と批判した。

 また、プーチン氏を拘束すれば、ウクライナでの戦争終結を目指す南ア主導の取り組みを阻害し、「事態の平和的解決に向けた道が閉ざされる」と強調した。ラマポーザ氏は6月、アフリカ7カ国から成る代表団を率いてウクライナ、ロシア両国を訪問している。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2023071900627&g=int