フランスの高級ブランド「バレンシアガ」の偽物の帽子を販売目的で所持したとして、警視庁と東京税関は、衣料品販売店の店長の男(33)=東京都文京区=を商標法違反(販売譲渡目的所持)容疑で逮捕し、28日に発表した。東京・原宿の竹下通りの店で商品として陳列していたという。

原宿署によると、男は26日、渋谷区神宮前1丁目のビル内にある衣料品販売店で、バレンシアガの商標そっくりのロゴマークがついた帽子2点を客に売るため所持し、商標権を侵害した疑いがある。「私は雇われ店長で、偽物と知らなかった」と容疑を否認しているという。

 警視庁は店から、他に「ステューシー」「アディダス」「クロムハーツ」などの商標が付いた衣料品約200点を押収し、鑑定を進めている。

新潟県の男子高校生(18)が3月下旬、同店で「シュプリーム」と「ナイキ」のロゴなどが入った服を買ったが、領収証をもらえず、袋がブランドのものでなかったため友人に相談。友人の助言で即日、別の買い取り店に持ち込んだところ、偽物の可能性を指摘されたという。

男子高校生は春休みの旅行で友人4人と上京していた。高校生は署を訪れて「悔しいので取り締まって欲しい」と言い残し、新幹線で新潟に帰ったという。相談を受けた署などが捜査していた。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR6X4D40R6XUTIL002.html