「ミスター東谷は、新しい国籍を大至急、手に入れたいとのことでした」

そう明かすのは、ドバイに事務所を構える国籍ブローカーである。

「ドバイの弁護士の紹介で、
彼のアシスタントとみられる女性からコンタクトがあったのは4月初めでした。
私はトルコやマルタ、バヌアツやドミニカ共和国、
そしてカリブ海の小国であるセントクリストファー・ネービスなどの
『投資家市民権プログラム』を用いた国籍取得を請け負っています。
取得に要する時間は国によって異なりますが、優先審査でも最低2カ月は必要。
ところが彼は『1カ月で手配してほしい』と言うのです」(同)

「マルタの国籍取得には100万ユーロの投資が必要で、最低1年かかる。
またトルコも50万ドルの投資が条件で半年は待たされます。
バヌアツは13万ドルと格安ですが、欧州渡航にはビザが必要。
彼は新たな市民権を取得してパスポートも手に入れ、
国籍を切り替えてドバイに住み続けたかったのでしょう。
カリブ海の国々について詳しく尋ねてきました」

そこでこのブローカーは、セントクリストファー・ネービスを提案したという。
初期費用4万ドルとは別に20万ドルの投資が必要だが、
同国のパスポートはビザなしで150カ国以上へ渡航が可能。
取得に必要な顔写真や指紋などの情報を東谷から受け取り、
ブローカーは手続きを進めたのだが、

「その過程で、彼が国会議員を除名され、捜査対象になっていると知りました。
これではセントクリストファー・ネービスの国籍取得は難しいため、
私は『ボリビアかベネズエラなら居住権を取得できる』と代案を提示したのですが、
彼は気が進まなかったようで、しばらく連絡が途絶えてしまいました」

https://news.yahoo.co.jp/articles/8cf18841eadf43d5fcc03f7464f890741bfb1e26