人工知能(AI)を活用した自動会話プログラム(チャットボット)「チャットGPT」の人気の波に乗ろうとする企業が、中国でそうした事業を展開する場合、新たな頭痛の種が加わる。
政治の話題をいかに排除するかだ。

 米サンフランシスコに本社を置くオープンAIが開発したチャットGPTは、11月の一般公開以来大きな話題を呼んでいるが、AIが誤情報や不快な回答を生成することに懸念も生じている。

 中国の検索エンジン大手、百度(バイドゥ)は16日、中国版チャットGPTとなる「文心一言(アーニーボット)」を公開した。
中国製のチャットボットや、それらが政治的に適切な対話を確保できるかどうかに注目が集まっている。

 デジタル上の国境を厳格に管理している中国の検閲官は、新形態のコンテンツや変化する検閲需要に適応することを学んできた。
しかし、チャットボットのAIが生成する回答の制御は、新たな難題を突きつけている。
それは、検索やソーシャルメディアを取り締まるよりも複雑かもしれないが、イデオロギー統制を強化し、デジタル的に中国を他国から一段と切り離せる可能性がある。
中国のIT(情報技術)企業幹部やエンジニア、AI専門家はそう話す。

いかそ
「習氏は良い指導者?」中国チャットボット答えず
https://jp.wsj.com/articles/chinas-ai-chatbots-clam-up-when-asked-about-xi-jinpings-leadership-8cd64088