冬の朝はまぶしい。

 太陽の位置が低く、出勤時に光が顔を直撃する。前が見えず、歩いていて危険を感じることがある。

 夜も、まぶしさを感じることがこのところ増えた。こちらは季節を問わない。自転車のヘッドライトだ。スポーツ自転車だけでなく、街乗り用のいわゆる「ママチャリ」でも、一瞬周囲が見えにくくなったことがある。


「光以外何も見えない」…ネットにも数多くの書き込みが

インターネットには、「光以外何も見えない」「まぶしすぎてかえって危険」「下を向けてください」といった書き込みが数多くある。

 読売新聞の投書欄にも同様の声が掲載されていた。「最近の発光ダイオード(LED)は目に痛いぐらい光が強く、自転車のライトでさえ、迫ってくるように見えます。強い光の中に入ると、見えなくなります」(2018年4月)、「(車のライトで)目がおかしくなりそうなくらいです。自転車もライトによってはまぶしさを感じます」(18年7月)――。

 自転車のライトがまぶしいとけんかになり、けがを負わせた事件も報道されている。

 電球が主流だったころは、自転車の直ぐ手前を照らす程度の光量だった。しかし、ここ10年くらいで、ライトの主要部品となるLEDと充電池が著しく進化した。車のヘッドライト同様、自転車のライトもより明るく、より広く照らすことができ、自転車走行の際の安全性は向上している。

 ただ、本来は安全に走行するための自転車用ライトが、正しい知識で取り扱われないことにより、対向する人や車を 眩げん惑わく するケースもあるようだ。

 「最近の自転車用ライトは明るくなり、規格に応じたライトを、的確に取り付ける必要性を、メーカーとしても痛感しています」


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まぶしい自転車のライト、危険訴える声あり…規格は最近変更になった
2023/02/17 10:00
https://www.yomiuri.co.jp/column/henshu/20230215-OYT8T50016/