「発信が遅い」と批判のJアラート、改修で1分ほど迅速化…対象を隣接都道府県にも拡大
2022/12/28 21:09 読売新聞

政府は28日、全国瞬時警報システム「Jアラート」について、弾道ミサイルの発射情報の発信を早める改修を行うと発表した。
ミサイルが日本列島の上空を通過する可能性が高まった時点で、上空を通過する地域の隣接都道府県にも対象を広げて発信する。
早期避難につなげる狙いで、来年夏以降の運用開始を目指す。

内閣官房によると、従来はミサイルの上空通過が確定的になってから、都道府県に発射情報を発信していた。
北朝鮮が10月4日、青森県上空を午前7時29分頃に通過する弾道ミサイルを発射した際は、同29分に青森県に発信した。
この対応に関して「発信が遅い」との批判が出ており、迅速化を求める声が上がっていた。

4日のケースでは、改修後は発信が1分程度早くなる見込みだという。
青森県上空を通過する場合には、北海道や秋田、岩手両県にも同時発信する仕組みに改める。

Jアラートは、弾道ミサイル情報や緊急地震速報、津波警報などを住民に瞬時に伝達するシステム。
ミサイルの場合は、防衛省が発射の推定時刻や位置、落下予測地点を内閣官房に伝達する。
内閣官房が予測飛行範囲を計算し、消防庁のシステムを通じて国民に伝達している。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221228-OYT1T50140/