◇世間との差に耐えきれず

10月下旬から、女性の勤める病院に来るコロナ患者が再び増え始めた。女性の病院は、大阪市内の繁華街の近くにある。コロナ禍が始まって3年近くたち、仕事帰りに通る街には、かつてのようなにぎわいが戻ってきたように見える。

「華やいだ街で自分は防護服やゴーグル、マスクを身につけて何をしてるんだろう。発熱外来で、ずっとばたばたしている自分を空虚に感じるようになってしまった」。

日常を取り戻しつつある世間、緩められそうな行政の対策。感染の波が来る度に長時間勤務を強いられる自分とのギャップに耐えきれず、女性は退職届を出した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e1d5da4cc399060796bba9e10c792d5135c1154d