“安・近・短”な海外旅行先として、2019年は年間200万人以上の日本人が訪れていた台湾。コロナ禍に入ってからは、観光渡航の扉は長い間閉ざされていた。
しかし10月13日、入境者に対して講じられていた隔離措置がついに撤廃され、自己観察など多少の制限は残るものの、実質的に自由な旅行が可能となった。

約2年7か月ぶりに外国人観光客の受け入れを再開した現地の状況は今、どうなっているのだろうか。台北からレポートする。(取材日:2022年11月7・8日)

(中略)

日本人が来ないのは“周知不足”か

観光客の受け入れが再開してから1か月経った今も、現地にはなぜ日本人観光客の姿がほとんどないのか。コロナ禍前の水準とは言えないが、航空便の数も戻ってきた。
運賃や燃油の高騰、円安傾向により海外旅行自体が敬遠されていることも理由の一つに挙がるが、大きな要因として「(実質的に)自由に旅行できる」事実が
十分に周知されていないことが考えられよう。

中華圏は観光渡航に対する規制が特に強いというイメージが先行しているようで、筆者の周りにいる複数の旅行好きの知人からも
度々「台湾って行けるの?」という声が聞かれる。台湾観光局が10月13日の受け入れ再開に合わせて、東京や大阪でPRイベントを行ったのだが、
メディアの取り上げ方は小さかったように思える。現地の人からは「日本人が来ないのはなぜなのか」と尋ねられることもあった。

今後、台湾に日本人を呼び戻すためには、現地観光局が旅行会社や航空会社と一体となって「観光自由化」をさらに強く周知していくことが必要ではないだろうか。
今後、台湾渡航を予定している読者諸氏には、ぜひその見聞録をSNS等で広く伝えていただけるよう、一人の台湾好きとしてお願いしたい。

全文
https://www.traicy.com/posts/20221119255493/