福岡県中間市の事件から約1年後の2022年9月、静岡県で3歳の女の子が通園バスに取り残され死亡しました。次の犠牲を生まないために、保育現場では模索が続いています。

憧れの白バイに乗って張り切る園児、というだけではありません。

警察官:お尻で長く押す練習をしてみましょう。
園児のクラクション:ぷー!

福岡県小郡市の保育園で10月、子供が送迎バスに取り残された場合に助けを求める訓練が行われました。力のない子供がクラクションを鳴らす工夫を学び、レバーを引いてドアを開けることにも挑戦しました。

園児:ちょっと難しかった。ドアを開けるところは結構重かった。
園児:お尻は難しかった。

子どもが体験してみて見えてくる課題もありました。

警察官:
子どもの体格差、力の強さ、男の子・女の子というのもあって全員ができるのかなという不安を感じたところもありました。

子どもが発するSOSはあくまで最後の手段です。もちろん、その前の安全対策が欠かせません。
保育園や幼稚園の送迎バスの置き去り防止のため、政府は2023年4月からに安全装置を設置するよう義務づけます。保育園などの負担を抑えるため設置費用として1台あたり18万円を補助する方針です。

自動車関連の電子機器を開発・販売する大阪市のTCI。こんなシステムを開発しました。エンジンを停めて1分後、AIを搭載したカメラが車内を監視。人の姿を確認するとブザーが鳴り車内に人がいることを周囲に知らせます。

TCI広域販売事業部 山本拓海部長:
2度と同じ事例を繰り返してほしくないという思いで可能な限りヒューマンエラーの影響を受けない装置の開発に至った。製品をさらにアップグレードして置き去りのシステムが導入されたバスとして普及してほしい。

置き去り防止確認ブザーも11月に入って販売を始めました。エンジンを止めた後3分以内に車内後部のスイッチを押さないとブザーが鳴ります。車の中をしっかりと点検する効果を期待しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/48aca6f07a9509efde25160bc3e5c506d9344917