長渕剛の「土地を外国人に売らないで」発言の背景にある「北海道の中国化」
10/12(水) 6:05配信
デイリー新潮

中国人のための丸ごとリゾート基地化

 苫小牧と釧路のほぼ中間地点にあるサホロ(新得町)、トマム(占冠(しむかっぷ)村)の両リゾートエリアもホットです。

 数年前までは半ばゴーストタウン化していましたが、2015年、サホロを経営するクラブメッド(仏)が中国の復星集団によって買収され、トマムも同じく2015年、その復星集団傘下の上海豫園旅游商城が買収しました。以来、順調な投資が続き、ホテルの改修と新築に加え、従業員用とされる住宅施設への積極的な投資も目立ちます。周辺集落が過疎化、無人化していく姿とは対照的です。

 今では、オーナー、経営者、従業員、そして大量のゲストと、関係者の国外化が進み、中国資本による、中国人が働く、中国人のためのリゾートという見方もできそうです。JRトマム駅はさながら中国人専用駅という状況で、釧路-千歳-札幌を走るJR特急「スーパーおおぞら」の車内放送は中国語と日本語のみです。英語と韓国語はありません。

 こうした活況に応えるべく、日本政府もバックアップしています。2019年、道東自動車道トマム-十勝清水間を4車線化することを決めました。

 国土買収が進むこうしたエリアでは外国人従業員が増え、ガバナンスへの波及も無視できなくなっています。トマム地区の外国人比率は、50.5%(2019年7月末)。とうとう半数を超えました。地元の女性と結婚するなど、何組かのカップルも誕生しています。

 外国人参政権こそまだですが、日本に住んで、その市町村に住民票があれば、外国人でも事実上、政治に参加できるようになりました。「住民投票条例」と「自治基本条例」のおかげです。

 あらかじめ投票方法や有資格者を条例で定め、請求要件さえ満たせばいつでも、どんな些細なことでも実施できるというもので、市町村単位で独自に制定されています。外国人にも投票権が保証されるケースがあり、地方行政に直接参加できるわけです。

 北海道内ですでにこうした条例を定めている自治体は、芦別市、北広島市、増毛(ましけ)町、稚内市、安平(あびら)町、むかわ町、猿払(さるふつ)村、美幌町、遠軽(えんがる)町の9自治体で、2015年以降は、新たに北見市、苫小牧市、占冠村が続きました。この2市1村は、いずれも外国人に対して、居住期間など条件付きで投票権を認めています。

 これら12の自治体はある意味、地雷を抱えているのかもしれません。条例を根拠に、多数派の居住者(外国人)が首長のリコールを成立させることもできるとなると地方自治が将来、多数派に牛耳られることもあり得ます。そうした懸念を道議会に忠告したのがアメリカ総領事館だったというところに、行政機構の弛緩がうかがえます。

以下ソース
https://news.yahoo.co.jp/articles/9e69e64b760fa0f8d4aaa6e4c1dd1cfea565b0c8?page=4