新型iPhone 今年も「USB-Cなし」 いつまでLightningなのか
山口健太ITジャーナリスト
9/11(日) 15:06

アップルが発表したiPhone 14シリーズは今年もLightning(ライトニング)を採用。「USB-C」ではないことがTwitterでトレンド入りするなど、話題になっています。あらためて状況を整理してみます。

iPhoneにUSB-Cは必要ない?

新しいiPhone 14は、上位シリーズのiPhone 14 Proを含め、端子はLightningのまま。Androidスマホなどに採用が広がるUSB Type-C(USB-C)の採用は今年も見送られています。

発表の翌朝、9月8日にサムスン電子ジャパンが開いたGalaxyの発表会では、「なぜかUSB-Cケーブルがささらない端末」が登場し、アップルを揶揄する場面がありました。
これに対して、「アップルはLightningで儲けているから、USB-Cには消極的なのだ」といった批判が増えています。
たしかにアクセサリー製品の利益率が高いという面はありそうですが、一方でアップルはUSB-Cを積極的に採用してきた面もあります。
2015年には発表した12インチのMacBookでは、充電とデータの端子をUSB-Cに一本化したことで物議を醸しました。最近は充電端子としてMagSafeが復活しましたが、これまで通りUSB-Cだけでも充電できます。
アップルは、その気になれば独自規格の端子を作って収益を増やすこともできたはずですが、そうはなっていません。iPadでも多くのモデルがUSB-Cに移行しています。
そもそも、なぜ機種によって端子が異なるのでしょうか。iPad ProのUSB-C端子は、最大40Gbpsと高速なThunderbolt 3やUSB4に対応しています。
これはiPad Proの性能が向上し、用途が広がったことでこうしたスピードが求められる場面が出てきたからと考えられます。また、次のiPadOSではUSB-Cから外部ディスプレイへの出力も大きく進化します。
最近はiPhoneにも高速データ転送を求める声はある(内部的な規格はUSB2.0相当のまま)ものの、アップルはデバイスの性能向上にあわせて段階的にUSB-Cに移行している印象です。
なお、一部のiPadのLightning端子はUSB 3.0の転送速度に対応しています。これはiPhoneには採用されてきませんでしたが、電力消費や発熱、ノイズなど何らかの問題があったのではないかと筆者は考えています。

以下ソース
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchikenta/20220911-00314574