7年前に「尻もち事故」

単独機として航空史上最悪の犠牲者を出した事故は、なぜ起きたのか。

墜落した機体は、事故の7年前の1978年6月2日、伊丹空港に着陸する際に胴体尾部を滑走路に打ち付ける「尻もち事故」を起こしていた。この際、後部圧力隔壁が損傷したため、メーカーであるアメリカ・ボーイング社が機体を修理していた。

当時の運輸省航空事故調査委員会は1987年、事故調査報告書を公表した。その中で墜落事故の原因について、こう指摘した。

「本事故は、事故機の後部圧力隔壁が損壊し、引き続いて尾部胴体・垂直尾翼・操縦系統の損壊が生じ、飛行性の低下と主操縦機能の喪失をきたしたために生じたものと推定される」

その上で、後部圧力隔壁の不適切な修理が行われたこと、隔壁の疲労亀裂が点検整備の段階でも発見できなかったことも事故原因に関与しているとみられるとした。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_62ecbee5e4b09fecea4ccb78