東京都港区は30日から、普段は遊泳禁止の都立お台場海浜公園を海水浴場として一般開放するイベント「お台場プラージュ」を3年ぶりに開催する。

8月7日まで。公園は昨年の東京五輪・パラリンピックで、トライアスロン競技の水泳会場になった。
五輪のレガシーとして「泳げる海、お台場」をPRする狙いがあるが、常設の海水浴場にするには課題がある。

区によると、お台場の海は晴れた日が続けば、環境省の海水浴場基準で2番目に良い「水質A」になる。近県の有名な海水浴場と同レベルだ。
一方、23区の下水管の8割は雨水管とつながる「合流式」であるため、大雨が降れば、汚水は処理されずに川へ直接流れて海に到達し、水質は悪化する。

五輪では、トライアスロンのコースを囲って汚水の流入を防ぐ「水中スクリーン」が導入され、水質基準をクリアした。
港区はこのスクリーンを今回のイベントでも設置する。
区は大雨が降れば、会場を遊泳禁止にする方針だ。

都下水道局によると、都心の地下は多くの配管が張り巡らされ、下水管と雨水管を分けた「分流式」に切り替えるのは難しい。
汚水処理を速くする技術の開発や、雨水貯留施設の整備を急ぐ必要に迫られている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/192361
https://static.tokyo-np.co.jp/image/article/size1/e/7/2/f/e72febbea185d1443a115da495fd101f_1.jpg