滋賀県東近江市は27日、発明王エジソン(1847~1931年)が、県出身で簡易印刷機「謄写版」(通称・ガリ版)を開発した堀井新治郎に宛てた手紙が見つかったと発表した。
堀井はエジソンが発明した印刷機の原理をもとにガリ版を開発したが、親交を示す資料が見つかるのは初めてという。

手紙はエジソンの75歳の誕生日から5日後の1922年2月16日付。

 タイプライターで「誕生日を覚えていてくれてとてもうれしい」「お祝いの言葉とお気持ちをありがとう。感謝します」という内容が英文で記され、筆記体で「トーマス・A・エジソン」と添えられている。

 エジソンの手紙は、実業家・渋沢栄一や、消化酵素「タカジアスターゼ」を開発した高峰譲吉などに宛てたものが残っている。

 同市内の堀井の旧宅は市の「ガリ版伝承館」になっており、蔵から市職員が発見。
堀井が宛てた見舞いの手紙の控え、エジソンの秘書からの礼状もあった。

 近江商人博物館の上平千恵学芸員は「エジソンが日本の発明家を気にかけていたことがうかがえる」と話す。
手紙は7月2日からガリ版伝承館などで一般公開される。

100年前のエジソンからの手紙発見、「ガリ版」開発した堀井新治郎宛て
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220627-OYT1T50197/