【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が5日に発射した弾道ミサイルについて、韓国軍合同参謀本部は、
同日午前9時8分ごろから43分ごろにかけて(日本時間同)、平壌の順安(スナン)付近から日本海に向けて
短距離弾道ミサイル8発が発射されたのを捕捉したと明らかにした。日本政府によると、ミサイルは、
日本の排他的経済水域(EEZ)外へ落下したとみられる。

北朝鮮による弾道ミサイル発射は、バイデン米大統領による日韓歴訪直後の5月25日に大陸間弾道ミサイル
(ICBM)と推定される1発を含む3発を発射して以来。今年に入って既に16回目で、年間15回で
過去最多だった2016年を上回る異例のハイペースとなっている。

バイデン氏と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は5月21日の初の首脳会談で、米韓合同軍事演習の
拡大方針で合意。米韓両軍は今月2~4日、沖縄沖の公海上で米原子力空母も参加した合同演習を実施した。

北朝鮮による今回の発射は米韓に対抗し、核・ミサイル開発の加速を見せつける狙いがありそうだ。
北朝鮮国内では、新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、コロナ禍でも軍備増強は揺るがないと
誇示する意図もうかがえる。
https://www.sankei.com/article/20220605-3J63EKAIXNOKPOVFW2DZP5INO4/