<社説>施政権返還50年(11)これからの針路 平和な島 全国民の意思で
2022年05月16日 05:00 社説

ロシアのウクライナ侵攻を契機に、海洋進出を図る中国、ミサイル開発を進める北朝鮮への対応として地政学などを持ち出して沖縄の基地負担を正当化する議論が強まる。

その議論は正しいのか。米国でも戦略的必然性はないとの意見がある海兵隊駐留、ミサイルの射程圏内にある在沖基地の脆弱(ぜいじゃく)性など根本的な問題を無視し、外交努力を怠って「力には力」という短絡的思考がまかり通っていないか。

有事となれば標的にもなる軍事施設を沖縄に集中させてよいのか。沖縄が再び戦場にならないかという県民が当たり前に持つ不安に対し「自分の土地に基地はいらない」と回答する多数の国民は想像力を働かせてほしいと願う。

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1517580.html