「人生に失敗してきた」、「やりたいことができていない」。残念な話だが、40~50代になってこう確信する人々がいる。この感覚は何を物語っているのだろうか? 本当に失敗は人生の行き止まりを
意味するのだろうか? 心理学者が解説してくれた。

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「私は人生に失敗した」と嘆く。その言葉は、マリーラインさん(41)のインタビューが終わった後もずっと頭の中に響いていた。彼女のヘーゼルナッツ色の瞳は霞んでいた。「人生設計の枠から
外れている」ことを自覚した彼女はこんなことを述べた。かつての彼女の人生のリストには、良い職業に就き、マイホームを持ち、パートナーと子どもを持つという伝統的なものばかりが並んでいた。

「今年中に返済を終える予定のワンルームマンションを除けば、大失敗でした」と彼女は言う。そして、「私が定期的に会っているのは、私のうつ病の治療を担当する精神科医だけ」とも語る。
誰もが子ども時代に、偉大なことを成し遂げること、並外れた人生を築くこと、夢のような人生を生きることを心に描く。ただ、現実世界を知るようになると、私たちの人生は突然、
平凡に見えてくるのである。この感覚は何を物語っているのだろうか?自分がたてた目標は何処へ?

「『人生に失敗した』と発言する人は、比較しがちです。よくこのような話をする人は、自分と他人を比較したり、理想とする社会像と比較したり、理想的な自分と比較したりする
傾向があります」と幸福のためのセラピーを専門とする心理学者、サラ・ヴァンデカステールは言う。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cd982844d220b0344996c186b41eadf355d281d0