マリウポリ製鉄所「民間人の退避完了」、ウクライナとロシア国防省が発表

https://www.yomiuri.co.jp/world/20220508-OYT1T50037/
ウクライナのイリナ・ベレシュチュク副首相は7日夜、ロシア軍が制圧を目指している南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所について、「全ての女性、子供、高齢者が退避した」とSNSに投稿し、取り残されていた住民の退避が完了したと明らかにした。露国防省も同日、完了を発表した。

 製鉄所の敷地内には約1000人の住民が取り残されていたとされる。4月下旬に国連や赤十字国際委員会が両国と調整を進め退避が始まったが、その後も露軍による激しい攻撃が続き、住民退避が完了するかどうか懸念されていた。ただ、製鉄所内にいる負傷者の退避も進んだのかどうかなど詳細は不明だ。

製鉄所では、ウクライナの部隊が潜伏し、抵抗を続けているとみられる。民間人の退避完了を受け、露軍が製鉄所を制圧するために攻撃を一層激化させる可能性がある。