避難の少女「2月27日から空も太陽も見ていない」…製鉄所地下に民間人1000人以上
2022/04/24 21:52 読売新聞

ロシア軍が包囲するウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に避難する人々の苦境を伝える映像が23日、動画投稿サイトで公開された。
製鉄所の地下には1000人以上の民間人が閉じ込められ、子供たちは「太陽が見たい」と口々に訴えている。

映像は抗戦を続けるウクライナの武装組織「アゾフ大隊」が公開した。幼児から14歳まで15人以上の子どもがいる地下室の様子を21日に撮影したものとみられる。
赤い服を着た少女は「2月27日にお母さんとおばあちゃんと一緒に家を出た。それから空も太陽も見ていない。早く安全な場所に移りたい」と、疲れた表情で話した。
約10分の映像は、アゾフ大隊の隊員が「子供たち」と壁に書かれた階段を下り食料を届ける場面から始まり、5〜6人の子供が隊員のそばに歩み寄る様子が映っている。

男児は「太陽を見るためここから出たい。家を建て直して自由に暮らしたい」と訴えた。幼い子供を抱いた母親は「食料がなくなりそうだ」と不安な表情を浮かべた。
製鉄所の地下には診療所などを備えた施設があり、民間人のほか負傷兵約500人がいる。露軍は地下施設を封鎖し兵糧攻めを続けている

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