ウクライナの親ロシア派のSNSで「ビクトリーシスターズ(勝利の姉妹)」を名乗る女性歌唱グループの映像が
公開されている。グループは、親ロシア武装勢力が独立を宣言した「ルガンスク人民共和国」の兵士の妻や娘で
構成されているという。

 第1次世界大戦中の看護師の衣装に身を包んだダンサーを従えた2人の女性が「この世界には大きい国がある」
「精神が強い国 広くて自然が豊かなロシア」と歌い上げる。ダンサーは、ロシアのウクライナ侵攻シンボル「Z」や
勝利を表す「V」を人文字で表現。歌詞は「聖地の領土 勝利の5月ロシア」とロシアの勝利を一方的に宣言している。

 ロシアは20日には、マリウポリを事実上制圧したと主張した上で、プーチン大統領がウクライナ側が立てこもる
製鉄所への掃討作戦中止を命じた。こちらも、ロシア軍の多大な犠牲を回避したという国内向けのプロパガンダとも
みられている。

 硬軟織り交ぜたアピールに対しては、ロシア軍が5月9日の対ナチス・ドイツ戦勝記念日までに何らかの
成果を打ち出そうとしているとの見方が浮上。同日にはマリウポリでのパレードも予定されており、
ロシア側が結果を焦る様子も見え隠れしている。
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/04/23/kiji/20220423s00042000126000c.html
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/04/23/jpeg/20220423s00042000129000p_thum.jpg