長期化するロシアのウクライナ侵攻の報道を毎日見て「ウクライナの人たちのあのつらさ、よくわかるんです」と話すのは、林家一門のおかみさん、エッセイストの海老名香葉子さん(88)だ。1945年3月の東京大空襲で家族6人を亡くした戦災孤児の一人。その胸の内を聞いた。

 海老名さんは夜更かし。来客も収まり、静かになった夜遅くにエッセーを書いたりしているという。

 「最近は夜中もずーっと、ウクライナのニュースを見てるんです。ニュースを見てメモを取ったりもしてるんです。戦争(第二次世界大戦)は終わったと思ったのに、今また同じようなことが起きてしまう。目が離せなくなっちゃったんです」

 自分の幼い頃とテレビに映るウクライナの子どもたちが重なるのだろう。戦争のニュースばかりでは気分が沈むのではと聞くと、「他のチャンネルを見ると、ウクライナの人たちが逃げ惑って、子どもは泣いてるのに、なんで笑っていられるんだろうかって思っちゃうの。戦争を体験したものじゃないとわかりませんよ」。
(中略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/88fbb13375f5dc5cead8a1f8a5a47563a6bf6ede