さすがに、これほどの90度直角のお辞儀は、滅多にお目にかかれない。3月のある深夜、都内でラジオ出演を終えたのは、4月8日に31才の誕生日を迎えた元AKB48の“たかみな”こと高橋みなみだ。

 かなり個性的なショッキングオレンジのロングスカートにトレーナー。高級菓子の紙袋を手に下げて、帰りの車に乗ろうとした瞬間、出待ちをしていたファンを見つけると、気さくに手を振り、最後には深々と頭を下げた。

 AKB48時代からの彼女を知る芸能関係者は「たしかに、ファンに対してもここまで丁寧な対応をする芸能人は、なかなかいません。ただ、数百人規模のグループの総監督を務めて“AKB48の良心”といわれた、たかみなさんは、アイドル時代からファンにもスタッフにもメディアにも、一貫してこんな姿勢でした」と振り返る。「ソロになって、結婚をしても謙虚な姿勢は全く変わっていない証拠ですね」と続けた。

 2005年のAKB48結成時から加入した初期メンバー。同期には、同い年でエースになった前田敦子(30才)や、ギャルのカリスマになった板野友美(30才)らがいて、数か月後輩の2期生には人気抜群の大島優子(33才)と個性的な仲間が大勢いた。「あえてストレートな言い方をすれば、たかみなさんは、一番人気でも無かったし、アイドルとして何かの強味を持つタイプではなかった」(前出・芸能関係者)

 ただ、誰よりもマジメだった。プロデューサー秋元康氏の訓示を一番前で熱心に聞き入り、レッスンや仕事では必ず1番早く現場入りし続けた。あるベテランアイドルライターは「そんな実直な性格を見初められて、多くの年上メンバーがいたにもかかわらず『総監督』に指名された。AKB48がブレークする少し前から、自然と周囲から頼られるリーダーになっていました」と振り返る。

 秋元氏は、一大ブームを巻き起こしたAKB48選抜総選挙の当初から「人柄や隠れた評価は、長い間見ていないと分からない。もしも、高橋の順位が低いようならばAKB48は終わる」と、絶大な信頼を寄せていた。

 2016年3月にグループを卒業。2019年5月1日の令和元年の初日に一般人男性と結婚した。


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