■「手乗りにならなかった」身勝手な飼い主が増加、ペットの“ファッション化”に懸念

 小鳥レスキュー会では、現在約40種類、約700羽の鳥を保護している。同団体では、飼育できなくなった飼い主からの引き取りと里親探し、警察と連携しての迷子鳥、放置鳥の引き取り保護など
地域と連携した活動など、活動内容は多岐に渡る。

 代表理事の上中さんを含む、同団体に携わる全員が有志のボランティアだ。毎日18時間掛かる世話を無償で行う。取材前日も夜中の2時まで保護鳥の世話をした帰りだった。

 飼っている鳥の引き取りを希望する飼い主の理由はさまざまだ。しかし、法人化前も含めて25年間保護活動を行う上中さんは、ここ10年ほどで引き取り依頼にくる飼い主の手放す理由の傾向に
変化が見られると指摘する。飼い主の病気などやむを得ない理由のほか、「手乗りにならなかった」「しゃべらない」「ほかのペットを飼うから」といった、あまりにも飼い主中心な理由が多くなったという。

 引き取り理由の変化について、ファッション的に動物を飼育する人が増えたことが一つの理由なのではないかと上中さんは述べる。

 「引き取りの際には、手放す理由を聞きます。10年前には『がんで余命宣告された』など深刻な場合が多かったです。しかし、SNSが流行り始めた10年ほど前から、ファッション的に飼う方も
多くなりました。『もうネタがないから』とコザクラインコを引き取ったこともありますが、そうした方がその後に別の動物を飼い始める…といったケースも多く存在します。また、
同じころから『結婚するから』『子どもがいるから』といった理由などで、簡単に手放す人が増えています」(上中代表理事/以下同)

https://news.yahoo.co.jp/articles/e2d3eb69bcd6979c08246bcedd7ccbbb4e296991