現場を取材した全国紙記者は「自転車の取り締まりという日常業務にすぎないパトロールで、正当防衛などの理由がなければ本来使えない警棒を手にしていたこと自体が理解し難い」と疑問を隠せない。

 Aさんの治療にあたった医師によると、怪我は右眼球破裂だけではなく、右の頬骨と目の横の骨も骨折、さらに脳内出血もしていたという。

 本誌はAさんの母親を取材、悲痛な胸中を聞いた。母親が息子の無念について語るのは、本誌が初めてだ。

「息子は、バイクで走っていたら道の右側から警察官が急に出てきて、棒のようなもので殴られたと話していました」

 事故が起こった現場は、道幅3メートルほどの狭い道路。警察官は物陰に立ち、Aさんのバイクが通過する瞬間に飛び出し、警棒を顔面めがけ振ったのではないかとみられている。

「息子は昨年9月に免許を取って、125ccのバイクを買ったんです。けっして暴走族でもないし、母の日や私の誕生日に必ずプレゼントをくれる優しい子なんです」

https://news.yahoo.co.jp/articles/fe78086e13bf0c99afa6a3aeb2f769f0fa4507c3