----------
北京五輪の健康管理アプリ 監視や情報抜き取りへの懸念広がる

来月4日に開幕する北京オリンピックの新型コロナウイルス対策として選手やス
タッフなどの健康状態を管理する専用のアプリについて、情報を盗み取られる
おそれがあるなどの指摘が出ています。

オリンピックの開幕を前に、スマートフォンなどを通じた中国当局による監視
や情報の抜き取りへの懸念が広がっています。

北京オリンピックでは、新型コロナウイルス対策として健康状態を管理するた
め、大会に参加する選手やスタッフ、それに報道関係者などに対し、専用のス
マートフォンのアプリを導入して毎日体温や体調を登録することが求められて
います。

ただ、このアプリについて、カナダのトロント大学の研究所は情報を第三者に
盗み取られるおそれがあるなどセキュリティー上の欠陥を指摘しているほか、
入力した情報が中国当局内でどのように共有されるのかも不透明だとしていま
す。

こうした中、ロイター通信などはアメリカのオリンピック委員会が大会関係者
に対し「すべてのテキストやメール、アプリへのアクセスなどに監視や情報漏
えいのおそれがあると考えるべきだ」などと警告したと伝えました。

そのうえで、現地には私物のスマートフォンなどを持ち込まず、レンタルの端
末を使うなど注意を呼びかけたとしています。

カナダやオランダのオリンピック委員会も、同様の呼びかけを行っていて、オ
リンピックの開幕を前にスマートフォンなどを通じた中国当局による監視や情
報の抜き取りへの懸念が広がっています。【中略】

JOC “アプリは問題ない スマホ貸与せず”
JOC=日本オリンピック委員会によりますと、このアプリについてはIOC=国
際オリンピック委員会が第三者機関に依頼して調査した結果、問題はないと判
断したなどとして、選手やスタッフにこのアプリをダウンロードするためにス
マートフォンを貸与するなどの措置は取っていないということです。【以下略】
----------
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220130/k10013457351000.html