雪の多い地域では道路上に積もった雪を溶かしたり、溶けた水が凍結したりするのを防ぐために、塩化ナトリウムや塩化カルシウムを使用した融雪剤が使われています。ところが、融雪剤由来の塩が淡水の池や湖に流れ込むと水の塩分濃度が上昇してしまうそうで、「世界で5番目の面積を持つミシガン湖の塩分濃度が過去40年間で急上昇している」と報告されています。

《トップ画像》
https://i.gzn.jp/img/2022/01/15/great-lakes-salinity-levelsupward/00.jpg

Tributary chloride loading into Lake Michigan - Dugan - - Limnology and Oceanography Letters - Wiley Online Library
https://aslopubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/lol2.10228

Study finds that not even the largest lakes in the world are safe from salt
https://phys.org/news/2021-12-largest-lakes-world-safe-salt.html

北アメリカにある五大湖は世界中で利用可能な淡水の約20%を占めており、支流を含む水系は北米大陸に住む人々にとって非常に重要です。ところが、近年では道路の雪を溶かすために用いられる融雪剤の影響で、五大湖の塩分濃度が次第に上昇しているとのこと。

ウィスコンシン大学マディソン校やミシガン州立大学の研究チームは、五大湖の1つであるミシガン湖を対象にして、主要な河川から小さな河川まで234の異なる支流から運ばれる塩の量を分析しました。歴史的な水質データとコンピューターモデルを組み合わせた結果、これらの支流はミシガン湖に毎年100万トン以上の塩化物を運んでいることが判明しました。

(>2以降へ)

融雪剤が湖の塩分濃度を急上昇させていることが判明
https://gigazine.net/news/20220115-great-lakes-salinity-levelsupward/
2022年01月15日 23時00分