北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は8日、金正恩総書記の「愛民(国民愛)」エピソードを公開した。
この日は、金正恩氏の38歳の誕生日である。

エピソードの舞台となったのは、2013年、金正恩氏の号令の下に建設された平壌の総合ウォーターパーク
「紋繍(ムンス)遊泳場」だ。
2012年から本格始動した金正恩政権は当時、美林(ミリム)乗馬クラブや馬息嶺(マシンリョン)スキー場など、
国民の余暇生活充実や観光収入の増大を目的に、これらレジャー施設の建設に力を入れていた。

同紙によると、紋繍遊泳場に設置された大型の壁掛け時計は、金正恩氏が「人々が時間を忘れて遊ぶようになるだろう」として、
自ら直接持ち込んだものだという。
しかも金正恩氏は、建設工事が完了する直前の同年9月のある日の深夜、ひとりで現場に現われたとしている。

事実なら、金正恩氏は自ら愛車を運転し、現場を訪問したということだが、これは大いにあり得る状況だ。
何故なら金正恩氏は、大のクルマ好き、運転好きとして知られており、北朝鮮において「最強の走り屋」とも「最凶の走り屋」とも
言える存在だからだ。ただ、これは何も、運転が上手だからという意味ではない。

公道で金正恩氏が運転する愛車と知らず、彼の高級ベンツを抜き去った軍の高官が、悲惨な運命を辿ったエピソードがあるからだ。

また、朝鮮中央テレビは2020年8月7日、金正恩氏が、水害に見舞われた黄海北道(ファンヘプクト)銀波(ウンパ)郡の
大青(テチョン)里を視察したニュースを放送。
その中で、金正恩氏が泥で汚れたレクサス「LX570」と見られる黒のSUVの運転席に座っている写真を公開した。
北朝鮮メディアが、金正恩氏が車両のハンドルを握った写真を公開したのは、このときが初めてだ。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20220109-00276576
レクサスの運転席に座った金正恩氏(朝鮮中央テレビ)
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-yn/rpr/kohyoungki/00276576/title-1641716013971.jpeg