東京(CNN) 日本で21日に、約2年ぶり、岸田政権では初めての死刑が執行された。

法務省によると、2004年に親族ら7人を殺害した藤城康孝死刑囚(65)と、03年にパチンコ店の店員2人を殺害した高根沢智明(54)、小野川光紀(44)両死刑囚の刑が執行された。

古川禎久法相は記者会見で、いずれも「身勝手な理由」による「極めて残忍な事件」だったと断じた。

日本の死刑はすべて絞首によって執行され、死刑囚本人には執行の数時間前、遺族には執行後に通知される。

民主主義の先進国の中で、死刑制度を維持する国は少ない。日本の制度存続や執行方法は長年、死刑廃止を求める人権団体から非難されてきた。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルで死刑制度の問題を担当するキアラ・サンジョルジョ氏は21日、「岸田首相の就任が人権問題を前進させるチャンスだったにもかかわらず、死刑執行の再開は政府が生きる権利を尊重していないことを暴き出した」と非難した。

アムネスティはこれまで制度廃止への第一歩として、ただちに執行を停止するよう求めてきたが、日本は応じていない。国内には死刑制度を支持する意見も多い。

木原誠二官房副長官は会見で、凶悪事件が後を絶たない状況を考えれば死刑廃止は適当でないとの立場を示した。

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