「火災発生。逃げ遅れが多数」。午前10時30分ごろ、男性が働く病院に、火災の一報が入った。
約20分後、大阪府からDMATの出動要請があった。

出発前、ツイッターで火災の情報を確認した。
投稿された火災現場の動画を見ると、「炎は少しで、ほぼ煙」のように見えた。
「煙を大量に吸って一酸化炭素中毒になり、心肺停止になる可能性がある。
医療チームとしてあまりできることがないかもしれない」。そう覚悟しながら現場に向かった。

1時間ほど車を走らせて、午後0時10分ごろ、火災現場に到着した。他の病院からもDMATの医師らが来ていた。
先に着いていた医師に状況を聞いた。

救命が困難な「黒タグ」は、26人。
軽症の「緑」は2人。中等症や重症を意味する黄色や赤のタグはいないという。

救急治療の対象となる負傷者がおらず、現場に着いて30分ほどで撤収せざるを得ないと判断した。


https://news.yahoo.co.jp/articles/f25b32bc4709b9120618e4583abacd85e3d04825