<セクハラ告発を支援した活動家らが消息不明に。「男尊女卑」から脱皮できない党指導部や有力者にとって、#MeTooの高まりは脅威だ:ローラ・コーパー>
https://president.jp/articles/-/52529?page=1

中国の女子プロテニスプレーヤー、彭帥(ポン・シュアイ)が共産党最高指導部の元メンバーに性的関係を強要されたことを告発し、その後消息を絶った事件では、共産党の「彭帥は無事」アピールにもかかわらず、引き続き安否が懸念されている。だが、中国にはほかにも消息不明になった#MeToo(私も)運動の活動家がいる。

女性たちのセクハラ告発を支援したジャーナリストの黄雪琴(Huang Xuequin)と労働問題活動家の王建兵(Wang Jianbing)は、今年9月に当局に拘束され、連絡が取れなくなっている。

黄は2018年にアメリカ在住の中国人女性、羅茜茜(ルオ・シーシー)が北京航空宇宙大学在学中に教授に性行為を迫られたことをSNSで告発した際、羅の主張を裏付ける証言を集めるなど、支援に奔走した。羅の告発をきっかけに数十人の被害者が声を上げ、大学は調査を実施し、問題の教授を解雇した。

AP通信によれば、黄らの活動で広がった中国版#MeToo(「#我也是」)は一定の成果を挙げた。民法に初めてセクハラ罪の定義が盛り込まれたのもその一例だ。一方で、中国当局は女性たちの運動の高まりを警戒し、活動家の弾圧に乗り出した。