ベトナム戦争に派遣された韓国軍による民間人虐殺を巡り、生き残ったベトナム人女性が韓国政府に損害賠償を求めた訴訟の弁論が16日、ソウル中央地裁で開かれた。
韓国軍の元兵士が出廷し、当時、民間人とみられる約70人の死体を見たと述べ、部隊で「隊員が武勇伝のように(殺害の様子を)話していた」と証言した。

元兵士は海兵隊員として参戦した柳振聲さん(75)で、原告女性が銃撃を受けたとする中部クアンナム省の村での経験を語った。
「戦争の残酷さを知らせたかった」ため証言に立ったと打ち明けた。
訴状などによると、原告のグエン・ティ・タンさん(61)は7歳の時に韓国軍部隊から銃撃を受けて腹部を負傷し、1年近く入院。
韓国政府が虐殺を明確に謝罪しておらず被害救済がなされていないとして、昨年4月に約3000万ウォン(約290万円)の損害賠償を求め提訴した。
(共同)

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