神奈川県を中心に計28店舗を展開、県内トップクラスの売り上げを誇っていた(株)ベルベ(TDB企業コード:200516881、資本金1200万円、神奈川県大和市大和東3-13-3、代表石川民夫氏)は、11月9日をもって事業を停止し、事後処理を奈良道博弁護士(東京都千代田区二番町3-5、半蔵門総合法律事務所、電話03-3239-2141)ほか3名に一任した。

 近日中に自己破産を申請する予定。

 当社は、1973年(昭和48年)3月に個人創業、76年(昭和51年)4月に法人改組したパン・洋菓子の製造販売業者。「ベルベ」の名称で、路面店や商業施設、駅ビル、高速道路SAに店舗を構え、神奈川県を中心に東京都、静岡県に計28店舗を展開していた。

 創業以来、変わらない「素材・品質・味わい」へのこだわり、「手造り製法に妥協しない」をモットーとし、近隣住民から高い評価を得ていた。近年は健康・天然酵母にこだわった商品開発に取り組み、積極的な出店攻勢から2020年6月期の年売上高は約25億6000万円を計上するなど、県内トップクラスの売り上げとなっていた。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、主に商業施設や駅ビル内の店舗が休業、営業時間の短縮を余儀なくされ、売り上げが大きく減少。人件費や賃料などの固定費負担も重く、収益悪化が続いていた。この間、資金繰りがタイトになり、近時の材料価格高騰も追い打ちとなっていたうえ、ここに来て過去の決算内容に対する疑義も浮上。約定通りの弁済が不可能となり、事業継続が困難な状況に陥っていた。

 現時点の負債は約52億円で、ベーカリーの倒産としては過去最大となる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/af02136b2563129f0923c73f9668dc9b7a28e01c