教育の可能性を広げる優れた番組などを対象とした「日本賞」の授賞式が、9日夜、オンラインで行われ、グランプリにスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんの素顔に迫ったドキュメンタリー作品が選ばれました。

「日本賞」はNHKが主催する国際コンクールで、ことしは、48の国と地域から267の作品が寄せられました。

9日夜の授賞式には、秋篠宮妃の紀子さまが「感染症の流行により、外出を控えて家で過ごした時、映像や音を通して視野を広げ、世界の異なる文化や様々な考え方にふれることが、一層大切に感じられました。テレビ番組や、映画、デジタルメディアなどが教育に果たす役割は、ますます重要になっているのではないでしょうか」というメッセージを寄せられました。

そして、最も優れた作品に贈られる「グランプリ日本賞」にスウェーデンなど4か国の放送局などが制作に関わったドキュメンタリー番組、「グレタ ひとりぼっちの挑戦」が選ばれました。

これは環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんの素顔に迫った作品で、気候変動対策を求めてたった1人で座り込むことから始めた活動が、世界規模の環境運動へと広がっていく過程を描いています。

また、一般向け部門の最優秀賞に選ばれた「ヴァイラル〜私たちのパンデミック日記〜」は、新型コロナウイルスの感染拡大で人生の方向転換を強いられた7人の若者たちの姿を、それぞれがソーシャルメディアに投稿したいわゆる“自撮り映像”だけで伝えた作品です。

このほか今回は、国連が掲げる持続可能な開発目標の前進に寄与した作品に贈られるSDGs賞が設けられ、化粧品業界の抱える問題を扱った作品が選ばれました。

受賞作品は来年1月にNHKのEテレで放送される予定です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211110/k10013341061000.html