地球と宇宙をつなぐ「宇宙エレベーター」がついに実現に向けて動き出した!
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5a1988b1f2e85a142e45ff2d5d8bfa0fdbe9f4f

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デブリとの接触、 機器の故障、 ケーブルの切断、 等の問題と各種メンテナンスの…もっと見る

宇宙の“移動”インフラ革命を巻き起こす!
静止軌道ステーションは、宇宙におけるターミナル駅。実験ユニットや居住ユニットなども備えられている。

東京スカイツリー(R)完成の2012年、建築を手がけた大林組は広報誌に“タワーの未来構想”を発表した。地球と宇宙をつなぐ「宇宙エレベーター」だ。基本コンセプトから全体構成図、施工ステップや荷重計算、基地や静止軌道ステーションの建造など30ページ以上にわたって書かれた詳細な構想は、想像を超える反響を世界中で巻き起こした。

「私たちもびっくりしました。インターネット上では、見たことのないような言語でコメントが書かれていたりしました」

こう語るのは、同社未来技術創造部上級主席技師の石川洋二さん。宇宙エレベーターとは、地球と宇宙の間をケーブルでつなぎ、クライマー(乗り物)で往復する交通システム。ケーブルの長さは約10万km。地上から宇宙に伸びたケーブルは、地球の持つ引力と地球から離れようとする遠心力によって釣り合うという。直立するのだ。

「考え方は、100年以上前からあるんです。宇宙関係者の間では、よく知られていました」

石川さんは東大で博士号を取得後、アメリカの大学の研究員となり、NASAエイムズ研究センターに博士研究員として在籍した経験を持つ。帰国後の1989年、宇宙開発プロジェクトを開始していた大林組に入社。宇宙関連の計画はその後ストップしてしまうのだが、’11年、タワーの未来構想を考えるにあたり、宇宙エレベーター建設構想に関わることになった。

「社内横断的にさまざまな専門を持つ7名が集まり、1年かけて構想をまとめていったんです」

かつては、考え方があっても、実現は不可能だとされた。課題は、両側から大きな張力がかかるケーブルの強度だった。

「ところが、’91年に日本の物理学者、飯島澄男教授によって新材料が発見されるんです。カーボンナノチューブです。この新材料なら検討できるのではないかといわれるようになった」