世界のドル建てディストレスト債、ほぼ半分が中国不動産セクター

各国・地域の中央銀行が講じた金融緩和で不安の多くが取り除かれた世界の債券市場にあって、中国不動産開発会社のトラブルが際立っている。

ブルームバーグが12日にまとめたデータによると、ディストレスト水準で取引されているドル建て債1390億ドル(約15兆7900億円)のうち、46%が中国不動産セクターの社債だ。利回りがベンチマーク金利を10ポイント以上上回る債券は、ディストレスト債と見なされる。

中国不動産セクターでは債務返済圧力が高まりデフォルト(債務不履行)が増えていることから懸念が広がっており、中国の発行体による投資不適格級(ジャンク)格付けのドル建て債は、利回りが約10年ぶり高水準に達している。

業界大手の中国恒大集団が先月、社債利払いを怠り、続いて花様年控股集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ)が予想外のデフォルトに陥った。新力控股集団は、今月18日に期限を迎える社債を償還できるとは見込んでいないと発表した。

ドル建て債が指標金利より少なくとも10ポイント高い利回りで取引されている中国不動産セクターの借り手は以下の通り(関連ワークシートを見るにはここをクリック)。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-10-13/R0WP0GDWX2PT01