日本国内では自由に利用できる「パブリックドメイン」となっていたアメリカの作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの作品のうち「サマータイム」など337曲が兄との共同著作物だと確認されたとして、JASRAC=日本音楽著作権協会は来年1月から著作権の管理を再開すると発表しました。
アメリカの作曲家、ジョージ・ガーシュウィンは、オペラやミュージカル、それにクラシックで活躍したアメリカの作曲家で、その楽曲は多くのアーティストにカバーされ、世界中で親しまれています。
ガーシュウィンは、38歳の若さで1937年に亡くなり、日本国内では1998年5月に著作権の保護期間が終了してすべての楽曲は、「パブリックドメイン」となっていました。
ところが、JASRACによりますとこのうち337曲については、アメリカの著作権管理団体から提出された資料によって兄で作詞家のアイラ・ガーシュウィンとの共同著作物だと確認され、これにより、国内での著作権の保護期間は兄が亡くなった1983年が起点になったということです。
337曲の中には、ジャズのスタンダード・ナンバーとして親しまれている「サマータイム」や「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー」などが含まれています。
JASRACは、「これほど有名な作曲家で一度はパブリックドメインとなっていた楽曲の著作権管理を再開するケースは極めて珍しい」としています。
著作権の管理は来年1月1日から再開され、少なくとも2053年まで続き、コンサートでの演奏やCD化などの際には使用料の支払いが必要になるということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210910/k10013252191000.html