開幕(23日)から1週間(29日まで)で、選手を輸送するバスや自家用車など、大会関係者の車両が絡む交通事故が75件発生していた。

 1日には、50代の男性会社員のボランティアが運転する車両が、東京都内の首都高速道路で車2台に立て続けに追突し、当て逃げをした。

 午後6時ごろ、首都高速11号台場線出入口(港区)から湾岸線葛西臨海公園(江戸川区)に向かっていた神奈川在住の男性が運転する大会ロゴ入りのワゴン車が高速道路の壁に複数回、激突した。
その後、前を走っていたトラックと軽ワゴン車に相次いでぶつかり、その場から立ち去った。ワゴン車は高速の側壁への衝突を繰り返しながら、そのまま首都高を数十キロ走行。
追突された車両2台から通報があり、高速を出たところで千葉県警の警察官に止められ、職務質問を受けた。軽ワゴンに乗っていた都内在住の50代と20代の女性2人がケガをして、病院に搬送された。

 ボランティアが運転するワゴン車には大会関係者1人が同乗し、千葉県まで運ぶ途中だった。男性は警察に対し、「オリンピックのスタッフを送ることを優先した」と話しているそうだが、
これまでも競技時間に間に合わせるため、スピードを出したケースがあったという。

組織委員会は同乗者の立場を明らかにせず

 日刊ゲンダイが組織委員会にスタッフの国籍と身分を照会したところ、<引き続き、安全・安心な大会運営にあたり、交通法規の遵守を前提とした安全な運行の実現を関係者に周知し、
事故の再発防止に努めて参ります>と回答されたが、「外国人」なのか「幹部」なのか、立場を明らかにしなかった。

「事故当日の夜、運転手に事情を聴こうとしたが、体調不良を訴え、医療機関で治療を続けているため、それ以上の話は聞けなかった。警察は道交法違反(事故不申告)と救護義務違反の疑いで、調べを進めている。
高速なので当然、時速50キロ以上は出ていた。ブレーキ痕についても捜査する」(捜査事情通)

 大会では、約2000台のバスと約3500台の乗用車が選手や大会関係者の輸送に使われている。

 警視庁によると、開幕から先月29日までの大会関係者による交通事故は都内で75件、一時停止無視、進路変更などの交通違反は28件あった。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/af3939f0af127bcebdee96b079034c8a45921240