東海道新幹線も「食品輸送」を実験 「速達性」が秘める競争力、持て余し気味スペースも有効活用
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5727e05d1cd1491e7cee282c442499fa1920e55

東海道新幹線は2021年7月30日、大阪の「喜八洲総本舗 みたらし団子」を新幹線で輸送し、
東京駅で限定販売を行った。
各新幹線で普及している「新幹線での食品輸送」に東海道新幹線も参入した形だが、
ダイヤと輸送品目、積載場所には「法則性」がみられる。

「喜八洲総本舗 みたらし団子」は新大阪駅から東京駅まで新幹線列車で運ばれ、
東京駅構内の「プレシャスデリ東京(限定60箱)」「ギフトキヨスク東京ギフトパレット(限定20箱)」
「ベルマートキヨスク丸の内中央ビル(限定20箱)」での限定販売だ。
本来賞味期限1日だけのこの商品を、新幹線の速達性を活かして初めて関西圏外で販売する。
企画はJR東海グループの東海キヨスクが実行し、東海道新幹線による
荷物輸送のニーズを調査する試みとして実験的に行われた。

新幹線を使った食品輸送の多くはこのように、地方の名産を都市部へ輸送するスタイルだ。
北海道・東北新幹線では新函館北斗駅から東京駅まで鮮魚類を輸送し、
東京都内の小売店に配送する取り組みを2020年の試行実験を経て、21年4月に本格的に始めた。

北陸新幹線でも金沢駅から東京駅まで鮮魚類を輸送し、新鮮な魚介類を
即日東京都内の店頭に並べる取り組みが21年5月に始まった。
東海道新幹線での「喜八洲総本舗 みたらし団子」輸送も含め、
朝積み込んだ製品を昼以降東京の消費者に届ける形だ。
北海道からは道南名物のイカやホタテ、関西からも名物のみたらし団子と
地域のブランド品をいち早く東京に届けている。

九州新幹線では博多―鹿児島中央間で佐川急便とJR九州により
貨客混載の取り組みが21年5月に始まった。
こちらでは法人に限らず個人でも利用でき、輸送可能な品物も
重さ10キログラム・3辺の長さが140センチメートルまでと幅広い。