2021年7月20日、韓国・ニュース1は「韓国の相手にもならない…57年ぶりの東京五輪、技術大国・日本の屈辱」と題する記事を掲載した。

記事はまず、日本が1964年に東京五輪を開催したときの状況について「当時としては破格の時速210キロで走る新幹線を公開し、最先端技術時代の幕開けを迎えた。それから15年後にはソニーのビデオカセットレコーダーや東芝のフラッシュメモリなどが世界を掌握し、日本は米国を抑えて世界一の技術大国となった」と説明している。

しかし、半世紀が過ぎた現在については「23日に2度目の東京五輪開幕を控えているが、日本の技術は“恐慌”状態となっている。かつては革新的なウォークマンを流行させたが、現在はアップルのiPhoneの時代になっている。また、周辺国のライバルである韓国とサムスンにスマートフォン・メモリチップで追い抜かれたことはさらに大きな屈辱だ」としている。

また、「日本政府は最近、半導体産業を興すため台湾のTSMCを誘致しウェハー製造工場を設立しようとしているが、日本の半導体チップ生産部門への投資額は、規模からして米国や韓国には遠く及ばない」と指摘。さらに、世界の半導体チップ市場における日本のシェアは、1990年代には50%に達していたが現在は6%で中国を下回っており、その背景としては「研究開発(R&B)力の減少」が挙げられていると説明。「日本政府は海外協力より国内チャンピオンをつくることに力を注ぎ、初期の産業支配力の構築に役立った政府の支援が今日ではむしろ毒になった」と指摘している。

さらに、「日本の技術没落のもう1つの背景」として「米国との貿易戦争」を挙げ、「約40年前に日本の急成長を恐れた米政府は、一定の割合で米国産半導体を使用させたり、貿易関税を課したりした」としている。

ただ、最後には「一方で日本は半導体の装備や材料市場ではいまも高いシェアを維持している」とし、「ロボット工学やスパコンなどの革新分野では優れた実力を見せており、ネット速度も速い」と説明。日本国内の専門家から「政府はこうした成功例に着目し、強者をさらに強く育てていくべきだ」との声が上がっているとも紹介している。

続く
https://news.biglobe.ne.jp/international/0721/rec_210721_1161348551.html