なぜコロナ陰謀論に警戒が必要なのか
 今度の東京都議選で、「国民主権党」や「つばさの党」、あるいは「古い政党から国民を守る党」が議席を獲得できるかと聞かれたら、その可能性は限りなく低い。
ほとんど心配しなくていいレベルなので、それなら放置してもいいのではないかと思うかもしれないが、注意が必要なのは、選挙を利用して陰謀論を振りまくと、
賛同する人たちが「選挙資金」という名目でお金を出すようになり、新たなビジネスが生まれ、今まで以上に組織だった活動をするようになってしまうことにある。

 既に始まっている「国民主権党」のコールセンターは、全国の小学校に片っ端から電話をかけては「マスクを外しましょう」と呼び掛けている。
小学校も無駄な電話対応をしなければならない上、SNSでは反社会的な呼びかけも始まっている。

 例えば、ファイザー社の「mRNAワクチン」は、ディープブリーザーと呼ばれる超低温冷凍庫で保管されることになっているが、冷凍庫のコンセントを抜こうと呼びかけ、「#プラグを抜こう」というハッシュタグまで出来上がっている。

 この呼びかけの悪質なところは、「プラグを抜くことが人々の命を守ることにつながる正義だ」と主張していることにある。陰謀論を盲信した人がそのまま信じ、正義感にかられ、実行に移すようなことが起こり得る。
今はまだ実行に移すような人間はいなくても、選挙を使った広報活動により、支持者が増えてしまうと、本当にプラグを抜くような人間が出てきてもおかしくない。つまり、こうした政治団体を厳しく冷ややかな目で監視することが必要なのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/821ac20875efed173beefc4b543f65bb68dc7c14?page=3