東京電力・福島第一原発でたまり続けている「処理水」の海洋放出を決定した日本政府の決定を受け、韓国政府は「断固反対」との立場を表明したうえで、日本の駐韓大使を呼び出し抗議しました。

韓国政府高官「周辺国の理解と同意なしに決定された今回の海洋放出について、政府は断固反対する」

韓国政府は13日午前、緊急の会議を開き、日本政府による海洋放出の方針決定について「一方的な措置だ」と反発しました。そのうえで、午後、韓国外務省は相星孝一駐韓大使を呼び出し、日本側に抗議しました。

ソウルの日本大使館の近くでは、韓国の環境団体が抗議活動を行いました。団体側は、「海はゴミ箱ではない」「薄めて捨てても海に捨てられる放射性物質の総量は変わらない」と主張し、日本側に方針の撤回を求めています。

http://www.tsb.jp/news/nnn/sp/news91md56ln4f2bbr0ha2.html

韓国外交省、処理水の海洋放出で抗議 駐韓大使呼び出し
ソウル=鈴木拓也2021年4月13日16時40分

 韓国外交省の崔鍾文(チェジョンムン)第2次官が相星孝一・駐韓国大使を同省に呼び出し、「日本が福島原発事故で発生した放射性物質汚染水を海に排出することを決めたことに抗議する」と伝えた。

 在韓日本大使館はホームページに、「福島原発におけるALPS(多核種除去設備)処理水の処分について」と題する相星大使のメッセージを日本語と韓国語で掲載した。

 処理水の海への放出が行われても「韓国を含む周辺国の海洋環境や水産物の安全性に悪影響を及ぼすことはない」と説明。科学的根拠に基づく情報の公開を徹底し、「韓国の皆様の心配を和らげるよう努めていく」と理解を求めた。

https://www.asahi.com/articles/ASP4F5FF3P4FUHBI01P.html