軍による抗議デモへの弾圧が続くミャンマーでは、13日から1週間の新年を祝う休みに入る前に、軍が弾圧を強めていて、市民に加勢する少数民族の武装勢力に対しても、激しい空爆を行っています。
ミャンマーの地元メディアによりますと、北部カチン州にある少数民族の武装勢力の基地に対し、軍が12日、空爆を行いました。

現地で撮影された映像には、林の中で軍用機のジェット音が響き、白い煙が立ち上る様子が確認でき、この空爆により、複数の死傷者が出ているということです。

現地では、13日から1週間、新年を祝うミャンマーの正月休みに入りますが、軍はクーデターに抗議するデモに対して、弾圧を強めていて、中部のバゴーでは迫撃砲が使われ、9日だけで82人が死亡したほか、第2の都市マンダレーでは、12日も、治安部隊がデモ隊に対して発砲を繰り返していて、クーデター以降の市民の犠牲者は706人に上っています。

一方、北西部チン州の武装勢力は、10日に出した声明で、隣接するザガイン州の街で、軍側が住民に対して発砲したため、武装勢力と、学生、それに「市民不服従運動」に参加する人たちが反撃し、治安部隊18人が死亡したと明らかにしました。

これについて、地元のメディアは、デモに参加した人の話として、軍のトラックに対して手投げ弾が投げ込まれ、兵士が死亡したと伝えています。

軍に抗議する市民たちは、少数民族の武装勢力と連携して反撃する構えも見せています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210412/k10012970721000.html