海外「日本人は無神論者だから」 NYT『なぜ日本人だけは陰謀論に騙されなかったのか?』


世界70カ国以上に信奉者がいるとされる、
一部の保守派を中心に構成される陰謀論信者グループ「Qアノン」。
今回の翻訳元であるニューヨーク・タイムズ紙は、
「悪魔を崇拝して子供を虐待する陰謀団が世界を支配しており、
 その陰謀の1つとして、新型コロナウイルスと5Gを世に放った」
などの陰謀を確信しているグループだとしています
(英国では子供の人身売買に反対する母親、
 英語圏外では最大のQアノン信者がいるドイツでは、
 ロックダウン反対派などが「Qアノン」とされている)。

NYT紙は、コロナ禍でQアノンが世界的に影響力を高めた中で、
なぜ日本でだけは失敗に終わったのかという記事を配信。
ここでは、日本の文化的、政治的特殊性をその理由に挙げています。
(なおQアノンは2ちゃんねるから派生した4chanから誕生したと指摘)。

まず、日本人は争いを忌避するため、
Qアノン信奉者が好む、イデオロギー的な論争はせず、
また日本の有権者の半分以上には支持政党がない事を指摘。
そして放送法により、日本のメディアは事実を歪曲する事を避け、
政治的に公正でなければいけないという点を取り上げ、
その事が、極端な意見が生まれやすい党派的な番組の台頭を、
日本では防ぐ事が出来たのだと指摘しています。

さらに、日本では今でも新聞が一定の力を持っている点に触れ、
アメリカでは1つのツイートがニュースの見出しになるが、
日本ではネット上などにある少数派の意見が、
簡単にはトップニュースにはならない事を利点として挙げています
(しかし40代以下は完全に新聞を見放しているとも)。

記事にはNYT紙の読者から様々な意見が寄せられているのですが、
日本ではQアノンが台頭しなかった理由として、
多くの方が、「教養」や「知性」を理由に挙げていました。

https://www.nytimes.com/