日本人に間違われ「動物以下の扱いで」殺されたヴィンセント・チン事件(’82)── 全米アジア人差別

80年代版「ストップ・アジアン・ヘイト」「アジアン・ライブズ・マター」
この機会に思い出してほしい、中国系青年の悲劇

「日本人だから関係ない」ではない

アメリカでは、アジア系の人々をターゲットにした嫌がらせ、偏見、中傷、暴行、差別が毎日のように起きている。日系、中国系、韓国系、フィリピン系など民族に拘らず、アジア系というだけでストレスのはけ口となったり事件に巻き込まれるケースが多い。
報道を見て「中国人のことか」と思うかもしれないが、日本人とて他人事ではない。そもそも地球規模で見れば、日本人も中国人も大差はない(私たちがプエルトリコ人とドミニカ共和国人を見分けられないのと同じ)。
多くの国々では、差別のニュアンスを含まずにアジア系を十把一絡げで「チャイニーズ」と呼ぶ傾向がある。日本の古い世代の人が「白人=アメリカ人、黒人=アフリカ人」と見なすのと同じ感覚だ。
アジア系の人々へのヘイトが急増する今、多くの人が知らない悲劇をここで改めて振り返る。

https://news.yahoo.co.jp/byline/abekasumi/20210330-00229110/