https://news.yahoo.co.jp/articles/5e7ae62fb8a12e6e0e0a0bdcd7ba0ce3a7ef03e5

米国テキサス州の寒波と停電、同時に重なった福島の地震、そこに襲った台湾の冬の水不足…。.

それこそ全てが一度にからまり、全世界で自動車向け半導体不足現象が深刻になっている。今年を通して自動車向け半導体の供給不足のショックが深まるだろうという見方が主流だ。産業通商資源部は4日、「自動車向け半導体は収益性や半導体設備の能力などの構造的要因を考慮すると、根本的解決は難しい」と公式に発表した。

海外メディアなどの報道によると、米テキサス州のオースティン製造業協会のエドワード・ラットソンCEOは「オースティンの半導体工場の稼働再開が遅れている。5カ月後も自動車会社への影響が続くだろう」と述べた。先月、米国に吹き荒れた記録的寒波で電力供給が途切れ、サムスン電子のオースティン工場はシャットダウン状態が2週間以上続いている。同工場は、スマートフォンなどに使われる半導体だけでなく、テスラの電気自動車などに自動車向け半導体も供給している。周辺にある自動車向け半導体メーカーのNXPやインフィニオンも同じく稼動を中止している。電力はほぼ復旧したものの、水道管の凍結などで発生した水の供給問題が再稼動を困難にしている。

自動車向け半導体の供給不足の兆しは、すでに昨年12月から現れている。昨年10月、火災により宮崎県にある旭化成の自動車向け半導体工場が止まったのだ。旭化成は茨城県にある別の半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスに生産を委託したが、先月、この地域に地震が発生し、それさえも生産が止まった。

結局、この1、2カ月間の自動車向け半導体の供給は、世界1、3位のファウンドリメーカーである台湾のTSMCとUMCが担うことになった。両社は主力のスマートフォン向け半導体の生産比率を減らし、自動車向け半導体の供給に乗り出したが、最近はもう一つの自然災害で困難に陥っている。雨が降らないことによる水不足で、生産に支障が生じる危険性が高まっているからだ。最近、台湾政府が両社の工場のある台湾中北部地域の工業用水の使用を7〜11%減らすことを要求したが、TSMCの工場は立地するサイエンスパークの水使用量の10.3%を使っている。