【北京=中川孝之】中国と韓国の国防省は2日、両軍の偶発的な衝突を予防するホットライン(専用電話)の
運用を改定すると発表した。韓国側によると、2回線の増設を推進する。中国には韓国との軍事交流を進め、
日米韓が対中国で連携する動きをけん制する狙いがあるようだ。


 増設が見込まれるのは、中国軍で東シナ海などを管轄する東部戦区の海空軍と、韓国の海空軍をつなぐ
専用電話。現時点では、中韓の国防省間と、中国軍で中朝国境を管轄する北部戦区と韓国軍を結ぶ
回線がある。

 中韓関係筋によれば、中国軍機の飛来などを警戒する韓国側が増設を求めてきた。ただ、中国側は
既存の回線でも通話要請に応じなかったことがあり、増設しても有効に機能するか懸念も出ているという。

 日中も、自衛隊と中国軍の幹部を結ぶ専用電話回線の設置で合意したが、開設が遅れている。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210303-OYT1T50183/